壱岐・対馬 第8報



    室津港のセレナ                       紀の松島めぐり

5月24日 今日は九州東岸細島から豊後水道を横断して四国土佐清水までの70マイルの長距離、早朝4時起床の5時スタートです。さすが豊後水道、時々大波がヨットを傾け、反対舷が海水を掬いデッキを川のように流れます。四肢をふんばり浪に耐えていましたが沖ノ島を過ぎるあたりから揺れも少なくなりました。潮に乗り4時には土佐清水に着き何時ものヤンマー前に泊める。近くにお風呂、コインランドリーもあり便利なところです。歩いて10分程のところの珈琲屋トップはマスターこだわりのコーヒーでとても美味しかったです。

5月25日 足摺岬を越えて須崎にむかいます、ここでは何時も古谷さんにお世話になります。ここでも最干時に着いてしまい、バウスプリットに立ち上がり岸壁の車止めに抱きついてよじ登りました。古谷さんも昨年日本一周うをされ多くの同じ港に停泊しており話しがつきませんでした。私の学生時代の友達今はき柴田君が彼のバスケの先輩だったと聞きびっくりしました。世間は本当に狭いと実感しました。

5月26日 早朝7時古谷さんの見送りを受け出港、土佐湾を渡って室津に向かいます。ここでは同じ志摩ヨットハーバーのPOPの塚本さんと一諸になりました、吉田旅館にて風呂に入り〈300円)隣りの青い海にてコーヒーブレイク。夕方には昨年お世話になったメモリーのママさんが琵琶をもって遊びに来てくれました。

5月27日 室津を出て紀伊水道を横断して周参見に向かいます、今回最長の75マイル、おまけに真向かいの風でパンチング激しく海水を被る、12時間近くかかってやっと着く。周参見入り口の灯台は昨年の台風で傾いたままでした。30分歩いて枯れ木灘温泉に漬かりやっと疲れが取れる、でも体は未だ絶えず揺れています。

5月28日 今日は久しぶりのベタナギ、お昼過ぎには那智フィツシャリーナに着く、時間があったので紀勢線に乗り勝浦に向かう。遊覧船にて紀伊松島めぐりをする、ヨットでは通れない島の間を通ったりとスリル満天でした。網元にて鯨定食を食べてみましたが刺身は中々のものでした。帰り道たまたま出会った婦人にスーパーを尋ねると、遠いから私の車で案内してあげると言われ、おまけにヨットまで送ってくれました、親切な方は何処にもいるものです。感謝、感謝。 夜には三輪崎ヨットクラブの山本さんが遊びに来られ、遅くまで話をして行かれました。

5月29日 いよいよ最後のレグ母港に帰る日です、尾鷲までは波が悪くパンチングの連続でスピードがでませんでしたが、9時間30分かかって志摩に着きました、ポンツーンには潮鵬の木村さんが出迎えていてくれました。

5年間かかってやっと日本の殆どの大きな島〈小笠原を除いて)を訪れる事が出来ました。つらい事もありましたが、今は楽しかった事ばかりが思い出されます、大勢の方と知り合いになれたことは何にもかえ難い宝物です。

長い間私の勝手なメールにお付き合いくださり有難うございました。この場を借りてお礼を申し上げ航海記の終わりと致します。


GO TO
top
壱岐・対馬クルージング
壱岐・対馬 第1報
壱岐・対馬 第2報
壱岐・対馬 第3報
壱岐・対馬 第4報
壱岐・対馬 第5報
壱岐・対馬 第6報
壱岐・対馬 第7報